一人前と認められるには時間がかかりますがそれがやりがいにつながっています。
橘さんが主任を務める株式会社アセットの建機部サービス課は、同社が建設業者などにリースする建設機械や調査機械のメンテナンスを行っています。
工事現場で必要な大規模発電機をはじめ、地盤改良や基礎工事に関する様々な機材が網羅されているため、扱う機械の種類も多種多様。整備には溶接、電気関係を含め幅広い知識と技術が求められ、多くの資格・免許も必要になります。
以前、ガソリンスタンドでアルバイトをしていた経験から、整備には慣れていたそうですが「初めて見る機械ばかりで戸惑いました。溶接を用いた修理技術等も求められます。
何とか早く覚えたい一心で勉強しましたが、会社や先輩方からのサポートには随分助けられました」と橘さん。入社後約5年で取得した資格は8つに上ります。
現場の仕事を支える裏方。スムーズに進むと達成感
整備を通じクライアントとの信頼関係を築くことが、橘さんの重要な役割。万一、現場で機械に不具合が生じれば現場が止まってしまうことも・・・。
事前に入念なチェックを行うのはもちろん、問題が発生すればすぐに(現場に)駆けつけます。
「トラブルには最優先で対応しなければいけません。現場に向かう車中で、まず不具合箇所を想定します。さらに、現場では迅速かつ確実な仕事が求められます」。
また、機械はどれも重量があるので、安全確保にはチームワークが不可欠。そのためには、「日頃から仲間とのコミュニケーションが大切」と話します。
業界に興味を持つ人には、「業界資格には実技試験が必要なものが多く、結果的には実務経験を積むのが近道。迷わず飛び込んできてください」とアドバイス。
運転しながら、ふと通りがかった災害復興現場などで自分の整備した機械が活躍しているのを見ると、「自分の仕事が地域に貢献している」と実感できるという橘さん。
難しさ、厳しさの中にある「やりがい」が仕事へのモチベーションの支えとなっているようです。