作業療法を通して患者さんの生活に彩りを添えるお手伝いをしています!
病気やケガで身体機能が低下した人や生まれながらに障がいがある人など、日常生活に支援が必要な人をサポートし、機能の維持・改善を促す「作業療法」。
菊池郡菊陽町にある「東熊本第二病院」で働く緒方さんは、作業療法士歴8年。職場の医師や看護師、理学療法士と協力しながら、患者さんが不自由に思っていることを改善し、生活の質を高めるために取り組んでいます。
緒方さんが作業療法に出合ったのは、中学時代に経験した、老人ホームでのボランティア活動。
「作業療法に取り組んだ患者さんが籐(とう)で編んだ大きな船が飾られていて、とても感動したのを覚えています」。
その後、高校で進路を考える時期にリハビリの仕事を知り、作業療法士を志すことに。九州中央リハビリテーション学院の作業療法学科に進み、4年間の専門教育を受けて国家試験に合格。晴れて作業療法士の道を歩み始めました。
備わっている能力を探し生きがいを見つけてもらう
卒業後すぐに「東熊本第二病院」で働き始めましたが、当時は他に作業療法士がおらず、身近な相談相手がいないという苦労も・・・。
そこで、専門学校でお世話になった先生や熊本県作業療法士会の集まりなどに参加し、先輩に教えてもらいながら経験を積みました。「3年ほどでようやく自分のイメージする仕事ができるようになった」と振り返ります。
緒方さんの専門は高齢者(老年期)のリハビリ。患者さんが生活のなかで少し困っている部分を手助けし、改善を促したり、機能低下を防ぐためのリハビリを行っています。
老年期になると体力低下などが理由で、「何もできない」と悲観的になる人も多いとか。そうした人には、それぞれが出来ることや役割を見出し、「自分はまだ人の役に立っている」と自信を取り戻してもらうような作業療法を目標に掲げます。
さらに、「1日1回は(患者さんを)笑顔にする」ことを心掛け、心身両面から患者さんをサポートしています。