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    作業療法士
    緒方 由加里さん
    1988年、菊池市泗水町生まれ。熊本信愛女学院高校、九州中央リハビリテーション学院卒業。中学時代は吹奏楽部に入部し、ピッコロを担当。高校では課外授業のため、朝6時に家を出て帰宅は夜8時過ぎだった。文芸部に所属し、部長を経験。趣味は舞台鑑賞で、俳優・森山未來のファン。「最近は(舞台を)見に行けていないので、また行きたいです」。

    作業療法を通して患者さんの生活に彩りを添えるお手伝いをしています!

    病気やケガで身体機能が低下した人や生まれながらに障がいがある人など、日常生活に支援が必要な人をサポートし、機能の維持・改善を促す「作業療法」。

     

    菊池郡菊陽町にある「東熊本第二病院」で働く緒方さんは、作業療法士歴8年。職場の医師や看護師、理学療法士と協力しながら、患者さんが不自由に思っていることを改善し、生活の質を高めるために取り組んでいます。

    患者さんが困っていることや本人の希望を聞きながら作業療法を実施。一つの作業が出来るようになると次のステップに進みます

    緒方さんが作業療法に出合ったのは、中学時代に経験した、老人ホームでのボランティア活動。

     

    「作業療法に取り組んだ患者さんが籐(とう)で編んだ大きな船が飾られていて、とても感動したのを覚えています」。

     

    その後、高校で進路を考える時期にリハビリの仕事を知り、作業療法士を志すことに。九州中央リハビリテーション学院の作業療法学科に進み、4年間の専門教育を受けて国家試験に合格。晴れて作業療法士の道を歩み始めました。

    備わっている能力を探し生きがいを見つけてもらう

    卒業後すぐに「東熊本第二病院」で働き始めましたが、当時は他に作業療法士がおらず、身近な相談相手がいないという苦労も・・・。

     

    そこで、専門学校でお世話になった先生や熊本県作業療法士会の集まりなどに参加し、先輩に教えてもらいながら経験を積みました。「3年ほどでようやく自分のイメージする仕事ができるようになった」と振り返ります。

    カルテへの記入や作業プログラムの作成も緒方さんの仕事。一人一人の状態に合わせたプログラムを考えます

    緒方さんの専門は高齢者(老年期)のリハビリ。患者さんが生活のなかで少し困っている部分を手助けし、改善を促したり、機能低下を防ぐためのリハビリを行っています。

     

    老年期になると体力低下などが理由で、「何もできない」と悲観的になる人も多いとか。そうした人には、それぞれが出来ることや役割を見出し、「自分はまだ人の役に立っている」と自信を取り戻してもらうような作業療法を目標に掲げます。

     

    さらに、「1日1回は(患者さんを)笑顔にする」ことを心掛け、心身両面から患者さんをサポートしています。

    「休みの日は2人の子どもと過ごします」と緒方さん。コンビニが好きな娘さんと、よく散歩をするそう

    作業療法士
    になるために緒方さんがやったこと
    • 専門学校で作業療法士の勉強をする
      国家資格である作業療法士になるには、国が定めた学校養成施設で3〜4年学んだあと、試験に合格しなければなれません。私が卒業した九州中央リハビリテーション学院は4年制で、医学的な基礎知識や作業に関する専門知識、心理学や福祉に関することなど、多岐に渡る勉強や病院などでの臨床実習も経験しました。
    • 福祉施設などでボランティアを経験する
      老人ホームや福祉施設などでボランティアの経験を積んでおくと、作業療法士の仕事環境を理解しやすいと思います。作業療法士の職場は、福祉施設や小児病院、精神科病院、訪問リハビリなど、分野ごとに仕事内容も少しずつ違うので、さまざまな施設を経験しておくと進路選択の時に役立ちます。
    緒方さんの
    お仕事必須アイテム
    • ぬり絵
      就職して最初に担当した患者さんが作ったもの。その方の笑顔や当時の事を思い出すと、今でも「やる気が出る!」と緒方さん。
    • 手作り福笑い
      緒方さん手作りの福笑いと犬の鼻。リハビリでこれをやると患者さんが楽しんでくれて、笑顔になるアイテムだとか。
    • 作業療法の道具一式
      患者さんの状態に合わせ、主治医の先生と相談しながらプログラムを考えます。一つの道具で数種類の作業ができます。